まず目に飛び込んでくるのは白の背景にバックに赤く咲く不揃いの花々。けれど、よ~く目を凝らしてみると、花瓶やテーブルの上に、規則的に描かれた細かな模様が……。このリズム感を持ったパターンこそ、Sandrineさんの絵画の特徴。

In Paris-Sandrine Pelissier

Sandrine Pelissier作「In Paris(パリにて)」(2015年)   :アクリル、合成紙、ワニスコーティングされたボード

幾何学と有機物、現実と想像、相対するものが中心にある彼女の作品。小枝に飾り模様を描いたり、樹の年輪に新たな幾何学的模様を加えたり。一見、アンシンメトリーで形が整ってないように見える生きものも、セルやモノクロレベルまで拡大してみると、幾何学的でシンメトリーな姿を見せてくれる。パターンを施すことで、目で見る美しさだけではなく、生殖する生きものたちが何世紀もかけて進化を遂げてきた証を表現しているのだと、Sandrineさんは語る。またそれは、日本の木彫や、フランスのアールデコなど、伝統的なデザインも通じている。作品を介して、生まれ故郷のフランスの息吹をブリティッシュコロンビアの風景に盛り込みたいという想いもあるそうだ。

現在はノースバンクーバーに住むSandrineさん。犬の散歩がてら近くの森林を歩き、自然と触れ合いながら作品のアイデアを収集するのが日課。彼女は「アートが私達の世界に驚きを与えるように、私を取り巻く環境はいつもインスピレーションの源になっている」と語る。日々の中のシンプルなこと、美しいこと、おもしろいこと。何気ない日常にも、たくさんのキラメキがあちこちに転がっている。そのキラメキを掴み取ることこそ、私達の世界を変える一歩。みなさんは今日、どんな素敵なことを感じ取り、明日はどんなトキメキに心揺さぶられるのでしょうか。

Mayumiから一言:)

さまざまなアーティストのアトリエや作成現場をのぞける『North Shore Art crawl』、みなさんご存知ですか? Sandrineさんはその創設者の一人でもあるんです。来月2016年3月5日(土)、6日(日)に開催されるこのイベントでは、Sandrineさんのスタジオもオープンスタジオとして見学することができますよ! ローカルアーティストたちの生の声を聞きながら、彼らの作品をディープに楽しめる絶好のチャンス! ぜひ足を運んでみてくださいね。

Sandrine Pelissier

http://www.sandrinepelissier.com

彼女の作品はカナダ国内また世界各国で展示収集され、『Watercolor Artist Magazine』、『International Artist Magazine』等の様々なアートマカジンにも登場。自身の技法を紹介した『Fearless Watercolor for beginners』を出版した。

 

North Shore Art Crawl

http://nsartcrawl.ca

About The Author

Mayumi Kobayashi
Art Curator

日本では美術教師、陶芸教室講師として勤務。2010年春よりバンクーバーに在住、ローカル誌の編集者として活動。現在はカナダ×日本のミックス娘二人の母業に邁進しつつ、ニッティングを中心にプチ制作を楽しんでいる。アートにときめくココロと持ち前のアンテナを活かして、様々な角度から常にアートと関わる生活を満喫中

Related Posts