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©Noriko Tidball http://www.norikotidball.com/

第三回_髙山ひろみ Vegan Pudding & Co.  ヘッドシェフの“海外”と“挑戦”

Q_一歩踏み出せない人に、伝えたいことは?

A_とにかく飛び込む! 心配は、自分をとどめてしまうだけ。飛び込んじゃえば、あとは絶対楽しいから。

 

 

_で、旅の終わり、2011年にバンクーバーに来たんだよね。

 

 

 そう。カナダは初めてで。バンクーバーの第一印象は、「キレイな都会!」。それまでニュージーランド田舎にいて、最初にこっちに来たときはダウンタウンで生活してたから、少し寂しかったな。でも、住んでいるうちに、ノースバンやメインストリート、マウントプレザントエリアとか、自分たちに合う場所を見つけて。街もある、自然もある、なんでもある。バランスがいい街だなって、すごく好きになった。

 

 

_バンクーバーの人の印象は?
 人の印象はすごくよかった。優しくて、ちょっと控えめなところもあるし、まじめで、日本人に少し似てる。でも日本人よりはもうちょっとオープンで、すごく好きだな。

 

 

_英語はどういうふうに勉強してきたの?

 

 

 基本、独学かな。ベースは『DUO』っていう、自分が頼ってるテキストがあって、それをひたすら、ぼろぼろになるくらい全暗記した! あとは大西泰斗さんの文法の本。 最近はESLポットキャストを利用したりしてる。
 自分が言いたいことの最低限は伝えられると思うけど、ちょっと深い話をしたいときとか、ひとつ単語が出てこないがために言えないこともあるし、未だに電話で話すの苦手だし! まだまだ勉強中!

 

 

_英語に近道はないよね。海外で生活することで、成長したことは?

 

 

 わたし、もともとすごい心配性で、何かを始めるときも、できない理由を考えたり、ネガティブな部分が先立ったりしてたんだ。でも、わたし、仕事も辞めて、日本を離れて、ゼロの状態で旅を始めて。今やりたいことに集中して、今のこの状況を楽しむようにした方がいいんだって気づいて。先のこと考えても、何があるかなんてわからないし、心配しても意味がない、今を楽しもう! って思えるようになった。まだ完璧じゃないけどね。

 

2009年、オーストラリア マーガレットリバーのマーケットで手作りヘンプジュエリーを売っていた頃。

2009年、オーストラリア
マーガレットリバーのマーケットで手作りヘンプジュエリーを売っていた頃。

 

_海外に出て気付いた日本人の強さ、弱点は?

 

 

 日本人の強さは 辛抱強いさかな。繊細で、仕事が丁寧。これは、大なり小なり、日本人だったら誰もがもってるものだと思う。
 カナディアンってちょっと日本人に似てるところがあるから、繊細さを感じることもあるけど、やっぱり日本人の丁寧さは特別。逆に真面目すぎて我慢しちゃうってところもあるかもしれないけど。

 

 

_バンクーバーでは、どこで料理の仕事を始めたの?

 

 

 ベジタリアンレストランで、3年くらいキッチンで働いて。 知らない野菜の名前とかいっぱい覚えたし、包丁の使い方なんかもそこで。教えてくれるって感じではなかったけど、そもそもキッチンで働いたことが日本でもなかったし、かなり刺激的だった。
 プレップキッチンの仕事だと、スープを作ったり、料理のもとになるものを作るっていうのを学んで、そこでスパイスの名前や調理法を覚えた。あとはラインクックっていう、オーダーが来たら料理して出すってところでも鍛えられたし。

 職場はわりと大雑把な人が多いんだけど、プレーティングの技術はみんなすごくあったから。カットの仕方から、仕上げのちょっとしたコツとか、そういうのはコッソリ学ばせてもらった!

 

 

_ポエムナイトが始まったのもそのくらい?

 

 

 そうだね。最初からポエムとビーガン料理とのコラボだった 。

 

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ポエムの朗読とベジ料理が楽しめる大人気イベントは毎月満員御礼!

 

_そこでお客さんに食べてもらうっていうので変わったこととかある?

 

 

 それまでは、そんなに大量の量を自分で作ったこととかなかったからね~。最初は10人くらいだったけど、今は20人以上にはなるかな。まず「あ、これを出したい」っていう料理がひとつあって、それが決まると他の料理のイメージがバーッと出てくる。コリアンならコリアンナイト、イタリアンならイタリアンナイト、ってテーマ決めてね。できるだけ自分の料理にはプロセスフード的なものは使わないようにしてて。お客さんに出すものは、ソースでもなんでも、できる限り自分でイチから作ってる。

 

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毎月のイベントごとにベジメニューを考えるのも楽しみのひとつ

 

_ポエムナイトのごはんは超評判だもんね。そんなヒロちゃんがこれから、挑戦していきたいことは?

 

 

 もちろんプリン屋さんのほうも頑張っていきたいんだけど、ビーガンシェフとして、まだまだ自分に足りてないものっていっぱいあるなって。栄養学も勉強したいし、もっと自分で料理を追求していきたい。
 感覚的に、自分のからだが今食べたいものを食べるのが一番いいと思うんだけど、ビーガンって絶対的に足りてない栄養分とかもあるとから。ちゃんと毎日元気でいるためにも、しっかり勉強して、ソラにも健康なビーガン生活を送らせたいなって。

 

 

お店のキッチンにて、ビーガンプディング作り中!

お店のキッチンにて、ビーガンプディング作り中!

 

_ビーガン文化を、日本でも伝えていきたいっていうのはある?

 

 

わたし的には、「ビーガンになりましょう!」みたいなのは全然思ってなくて。ビーガンに興味あるって人たちに、楽しい範囲でやってほしいなって。そういう人たちに、どうやったら楽しくできるかっていう提案はしていきたいな。

 

 

_5年後10年後、こうなっていたいっていうイメージは?

 

 

 基本的には今と変わらずで、もうちょっと食の知識の宝庫になっていきたい!  で、ビーガンプリン屋さんも大繁盛してたらいいな!

 

 

_もちろんなってるよお~~~! アメリカでも大人気、世界進出!!

 

 

 よし! 「そうなってます、ありがとう!」ってアファメーションを、今しました(笑)あ~忙しい(笑)

 

 

_一番感謝してる人は?

 

 

 うちのお母さん。

 

 

_今、お母さんに伝えたいことがあれば。

 

 

 私のことを信じてくれて、好きなようにさせてくれてありがとうって言いたいです。

 

 

_今まで支えにしてきた、好きな言葉は?

 

 

 ソラとかぶるけど 「ピンチはチャンス !」

 

 

_ピンチ、けっこうたくさんあった?

 

 

 旅の途中なんかだと、だまされそうになったりとか、今だったらプリン屋さんで、例えばオーダー出したときにプリンに不備が見つかったりだとか。そういうとき、一歩先に行くと、なにか発想が生まれるから。そこから、現状よりも、絶対良くなっていく。だって、必ずそうなってきたから。
 「わ~!」ってなったとしても、頭の中では、「これ絶対なんとかなる」って思ってる自分がいる。
 
 あと、切羽詰ったときには、もうちょっと力を抜いて、気楽にいこうって思うようにしてる。インドでやってたヨガや、瞑想から来てるかもしれないけど、行き詰ったときこそ、ふっと息を抜いて自分と向き合ってみる。

 

休日は近所のお気に入りカフェmatch stickでその日の予定を決める。

休日は近所のお気に入りカフェmatch stickでその日の予定を決める。

 

 

_なるほど! それでも、へこんじゃったときの秘策は?

 

 

 食べまくる! 自分のごはんを(笑) 食べ過ぎるくらいに食べまくる!

 

 

_いいな! ヒロちゃんのごはん(笑)。最後に、ヒロちゃんにとって、「挑戦」とは?

 

 

 来るものは拒まず、流れに沿っていったら、挑戦したいものも自然に見つかる。それを受け入れていくことが、「挑戦」かな。 「挑戦しなきゃ!」って意気込むのではなく、好きなことを、ただこつこつとやっていくこと。

 

 

_では、最後の最後に、海外で働きたいと思っている人へ、メッセージをお願いします!

 

 

 わたしの場合、海外に来て、働く土俵は変わったけれど、今までやってきたことは全部つながっているんだと実感しています。環境が変わることで自分でも知らなかったおもしろい自分に出逢えたりもするので、日本で二の足を踏んでいる人はゼッタイ一度来てみるべし!

 

前回の記事を読む

 

プロフィール:Hiro
Vegan Pudding & Co. ヘッドシェフ、ビーガン料理人。
2007年より4年半、夫のソラとバックパックでアジア、ヨーロッパを放浪。ソラがビーガンになったことを機にビーガン料理を日々研究するように。2012年にバンクーバーへ移住。ベジタリアンレストランのキッチンで3年働いたのち、2015年よりソラと共 にVegan Pudding & Co. を立ち上げる。調味料など1から創作することを得意とし、詩人ソラの朗読会をはじめ各種イベントなどでも料理の腕をふるう。
Star⭐︎tS Magazine、『ビーガンことはじめ』でもビーガンライフを連載中。

About The Author

Star☆tS 編集長 - 言葉の魔術師

兵庫県明石市生まれ。言葉のお仕事師。夢見がちなこども時代、激音と妄想まみれな思春期、販売・事務職など迷走OL時代を経て、大失恋をきっかけに晴れてコピーライターに。2007年、サンタモニカへ移住。2010年、バンクーバーへ移住。ブランディング、コピーライティング、インタビュー記事執筆などの他、絵本、小説、エッセイなど、アーティストとコラボした作品も創作中。最近ぐっときた言葉は「愛は光の速度の二乗」。 カナダ留学エージェンシー カウンセラー

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