バンクーバーのために作られたお神輿が、海を越えてやってくる!! 
 
この夏のカナダデイパレードで最も注目されているのが、お神輿を中心に日本の伝統文化を伝える『晩香波櫻會』「日本文化の心を、このバンクーバーの地でも伝えていきたい!」という想いを胸に、まさに “ゼロ” からのスタートで結成された櫻會。その情熱は、湘南・茅ヶ崎まで届き、やがて、かけがえのない友情と、世界にたったひとつのお神輿を生むことになった……。

日本文化の大切さ、お神輿に秘められたストーリーを、晩香波櫻會代表、清野健二さんにお聞きしました。

 

日系センターにて、櫻會結成発表と湘南のお神輿職人、中里さんの講演会。多くの人が聞き入った。

 

健二さんがバンクーバーにいらしたきっかけは?

 

実は僕、日本ではROCKバンドで歌ってたんですよ。その実力を試すために、「英語圏でバンドをやってみたい!」っていう想いがあって。

17年前、たまたまたバンクーバーに来たらいい街だったので、気が付いたら住み着いていました。しばらくは現地で組んだバンドで、ナイトクラブで歌ったりしていましたね。

 

ロックバンド時代。LIVEで歌うことが何よりも快感だった。

 
 

健二さんが感じる、お神輿の一番の魅力は何ですか?

 

担ぎ手の皆との一体感ですね。
 
「日本人に生まれて良かった!」って叫びたくなる。 気持ちいいですよ!! アドレナリン出まくりで、汗だくで、ROCKのライブと同じ。

 

お神輿と出会ってから、日本の文化の素晴らしさに気づいたのでしょうか?

 

そうですね。お神輿を通じて、堂々と、日本人であること、日本文化を表現できるのもよかった。

時間と空間を楽しみ共有しながら一緒に汗を流して作り上げる感覚、更にそこには、日本人の伝統や、生活の中に流れる文化や祖先や家族との繋がりも息づいています。

 

日本の若者、特に海外に出たことのない人たちは、日本のことを誇りに思えない人も多いと聞きますが……。

 

日本って、すごく快適、恵まれていますよね。はっきり言って、海外に行く必要なんてないくらい。だから、「国」というものを、特に意識する機会がない。

カナダだとふつうに、家や車に国旗を掲げたり、Tシャツを着たり、国歌も歌う。自分の生まれた国や文化を、純粋に誇りを思う。それって素敵な事なんだと感じました。

 

健二さんが、思う、日本の素晴らしさとは?

 

日本人は、どんな場所でも、どんな仕事でも、真面目に一生懸命、人が見ていなくても働きますよね。

それは、生活習慣、文化、すべてが精神性とつながっているから。古臭く感じる様な日本のしきたりが、ものすごく意味のあることだって感じる様になりました。

正月、節分、端午の節句、ひな祭り。季節の節々の、昔ながらの日本の文化は、日本人の精神やモラル、そして生活の中に息づいている。

日本人の生活習慣の中には神道という概念が息づいていると思います。神道では八百万の神がいらっしゃるとされ森羅万象全てに神が宿るとされる。そこにあるのは『和の精神』。違う価値観とも上手に接する事ができる。

 

今の時代に、必要とされている精神性かもしれませんね。

 

そう。まさにバンクーバーみたいに、多文化、他宗教、多人種な街や国の考え方が、これからの世界で大切になってくるんじゃないでしょうか。

 

2016年11月の結成発表翌日。シアトル郊外のアメリカ椿大神社での祈祷を受ける。北米で唯一の神社の神主のローレンスさんと。

そんな精神性を含めて、バンクーバーでお神輿を伝えていきたい、ということでしょうか。

 

そうですね。
 
また、海外で生まれた子供たちは、日本の文化を知る機会があまりないんです。だから、なるべく日本に近いような文化に触れて欲しい。形ではなく、根本に流れる心の部分でね。

場所や時代が変われば形はどうしても変わっていく。

昔ながらの伝統を大事にしながら、その場所に応じたモノを取り入れてく柔軟性はあっても良いと思う。一番大事なのは、心と気持ち、精神性でそれがキチンと伝わるのであれば、昔ながらの形のみに拘る必要はないと思う。そこに心が入っていなければ意味がないので。

 

『晩香波櫻會』を発足されたきっかけは?

 

僕たちがこの街で今の生活が送れるのは、多くの海を渡った先人の方々の努力と苦労のお陰であると考えています。

かつて、この街に日本からやって来られた方々は、僕たちには味わった事のないご苦労をされてきています。それでも、日本人という誇りを大事にして頑張ってこられた……。一体どこからそのエネルギーが来るのか? それは、生活の中で育まれ受け継がれて来た、文化に対する誇りなのではないか、と思い至った訳です。

そこに感謝しながら、今を生きる私たちの思いを含めて、次の世代に引き継いでいく……。そんな文化活動がしたいと思って、始めました。

今の活動を始めようとした時に、役員の一人と一緒に東京の桜の名所として有名な神社に参拝したんです、そこにちなんで、『櫻會』としました。そして、昔ここに暮らした日系人の方々が使っていた晩香坡の文字を使い、『晩香坡櫻會(バンクーバーさくらかい)』となりました。

 
 

波柄は櫻會のシンボル。海の街バンクーバーにやって来た先人の方々への感謝、そして同じく海の街茅ヶ崎の職人の想いが込められている。

櫻會のお神輿は、どういったスタイルなのでしょうか?

 

僕たちがやろうとしているのは、海外では初めてとなる『湘南神輿』っていうスタイルなんです。本当は相州神輿、どっこい神輿っていうんですけど神奈川県の湘南エリアを中心に担がれるスタイルで、一般的な東京の下町あたりで担がれているスタイルとは違うものなんです。

湘南神輿(相州神輿)は『皆で一緒に楽しむ事』をとても大切にします。鈴を鳴らし、甚句という歌を歌い、皆で合いの手を入れる……。LIVE感バリバリです。それを僕たちはこの夏、海外で初めてやろうとしているわけです。

 
 

次回は、櫻會の結成秘話と海を越えた友情に迫ります!

 

 

晩香波櫻會からのお知らせ

150周年カナダデーパレードを、櫻會と一緒に盛り上げませんか?

お神輿の担ぎ手、ダンサー、パフォーマー募集中!(6/24締め切り)

ご連絡・お問合せは以下のメールアドレスまで 

arisa00vancouver.sakurakai@gmail.com

今後のスケジュール

6/24(土)説明・神輿甚句練習会

7/1(土)神輿譲渡式・予行練習

7/2(日)17:00よりカナダディパレード参加

ウェブサイト
http://www.vancouversakurakai.com/

Facebookページ
https://www.facebook.com/vancouvermikoshisakurakai/
 
 

About The Author

Star☆tS 編集長 - 言葉の魔術師

兵庫県明石市生まれ。言葉のお仕事師。夢見がちなこども時代、激音と妄想まみれな思春期、販売・事務職など迷走OL時代を経て、大失恋をきっかけに晴れてコピーライターに。2007年、サンタモニカへ移住。2010年、バンクーバーへ移住。ブランディング、コピーライティング、インタビュー記事執筆などの他、絵本、小説、エッセイなど、アーティストとコラボした作品も創作中。最近ぐっときた言葉は「愛は光の速度の二乗」。 カナダ留学エージェンシー カウンセラー

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