はじめまして、ヒロです。

いよいよはじまりました、「ビーガン、ことはじめ」。

これからお料理を中心にビーガンについて語っていこうと思っているわたしですが、そんなわたし自身、実はビーガンではないんです。

そこで第1回目の今回は、なぜわたしがビーガンというものに出逢って今に至るのかをお話ししていこうと思います。

 

2007年からスタートした、夫婦で世界を回る旅。

詩人で旅人の夫、ソラと一緒に中国、東南アジアなどを巡り、少し旅なれた頃にたどり着いたオーストラリアで、ベジタリアンのアーティスト夫婦と出逢ったことが全ての始まりです。

彼らの作品にソラが参加したことを機に私たちは親しくなり、よく彼らの自宅に招かれてはベジタリアン料理をごちそうになりました。

そんなある日、彼らが仕事の都合で母国に一時帰国しなければならないことになり、その間、飼っていた猫たちの世話も含めて家に住んでもらえないかという素敵な提案をもらいました。

もちろん、二つ返事で引き受けることにしました。

大好きな猫たちとの生活、アートであふれた素敵なおうちと広いお庭。そして何より自分が好きな時に好きなように使えるキッチンがある生活に断る理由がみあたりません。

旅を始めてからずっとシェアキッチンで少なからずともストレスを感じながら、ごく簡単な料理しかしてこなかったわたしにとっては夢のような提案だったのです。

彼らから与えられた条件はただひとつ、できれば自宅でお肉とお魚は料理しないで欲しいということ。

彼らの家でご馳走になってきたベジタリアン料理はどれも手が込んでいておいしく、当時お肉が大好きだったわたしたちの目にもお腹にも大満足なものばかりだったので、その条件を受け入れるのは難しくないと思えたし、むしろ新しいチャレンジ生活にワクワクしていました。

こうして始まった期間限定のベジタリアン生活。

お肉とお魚を使わなくても十分においしく仕上がる料理たちに自画自賛しつつ、内心ベジ生活なんてちょろいじゃん!と思いながら期間限定ベジ生活を終えた後もそのスタイルは変わりなく定着しつつありました。

そんな調子で、オーストラリアのゆるい生活を満喫していたある日、ソラが突然宣言したのです。

「今日からオレはビーガンになる!」

ときどき突拍子もない大宣言をするソラ。

彼の中ではベジとビーガンの境目でじっくりじっくり迷い考えた上での大きな決断だったのでしょう。

だけどわたしにとってはまるで晴天の霹靂。

その一言を聞くと同時に、とにかくショックで途方にくれたのを今でも覚えています。

確かにそれまでゆるベジ生活を何のストレスもなく楽しんでこられたけれども、ビーガンとなると話は全く変わってくるのです。

大好きなたまご料理ができない、乳製品も一切ダメ。おまけにハチミツまで!

ビーガンになるということは、動物性のものを摂らないだけではなく、革製品やウールなど動物由来のものは一切身につけないという、動物愛護や環境維持改善に対して強い思想をもった生き方の選択をするということなのです。

宣言してしまったことを彼が簡単に止めてしまうわけがないことは長年の付き合いから知っていたので、もうお先真っ暗です。

これまで作ってきたベジタリアン料理からひらめくアイディアはゼロ。サラダか野菜炒めくらいしか思いつきません。

初めのうちはインターネットの情報を頼りに、自分にも作れそうなレシピをピックアップしては手探りでいろんなメニューに挑戦したものです。

でもやっぱり、ビーガン料理ってさっぱりしててどこか物足りない。

どうやってボリュームを出したらいいのかなぁと考えるうちに、まずは今まで大好きだったメニューをビーガンバージョンで再現してみようと思ったんです。

鳥の唐揚げ、カキフライ、カッテージチーズの入ったサラダなどなど。

豆腐ベースのレシピが多く、最初のうちは何を作っても味がぼやけて似たり寄ったり。

美味しいんだけど、このままじゃ絶対に飽きてくると思い、スーパーで今まで手に取ってみたこともないスパイスや甘味料、ナッツ類たちを少しずつレシピに取り入れてみるようになりました。

彼らが味の深みと食感のバリエーションをグーンと増してくれること、それから日本人として料理には欠かせない醤油と味噌との相性もバッチリであることを知ると、もうあとはいろんな掛け合わせを試してみるのが楽しくて。

そんなこんなで気がつけばビーガン料理を作り始めて7年が経ち、今ではすっかりわたしのライフワークとなりました。

旅では、荷物を増やさず出来るだけ身軽でいることを心がけてきました。自分の内側でも無意識にいろんなことを振り分けて心の整理整頓をしてきたように思います。

シンプルに好きなことだけを残した結果 、今の自分がいるんだなぁと。

そう、ビーガン料理はわたしの好きなこと。

これからわたし自身が純粋なビーガンになるかはわからないけれど、料理は楽しく続けていくんだろうなぁと確信しています。

最後に、わたしのオリジナルレシピの中からひとつビーガン料理のアイディアをシェアしますね。

 

ゴールデンビーツと”カッテージチーズ”のサラダ

ビーガン料理と言ってまず思いつくのはサラダ。

メインのおかずのサイドでしかないイメージのサラダも、ちょっとした工夫を加えるだけで立派なご飯のおかずになります。

今回はアーモンドミールと豆腐をベースに作った “カッテージチーズ” と、白味噌とメープルシロップを加えたドレッシングでしっかりコクを出してみました。

メインの具としてアップサイダーを使った酢味噌和え仕立てのゴールデンビーツを添えましたが、ほかにも濃いめな味つけで炒めたマッシュルームや豆腐を加えてボリュームを出してみるのもオススメです。

ちなみにこのサラダは、今月のポエムナイトでご賞味いただけますよ。

ポエムナイトとは、自宅で行われる詩の朗読会。ソラが自作の詩を披露し、私は参加してくださる方たちにビーガン料理をお出ししています。詩の朗読の後みんなで感想や意見を交換しながら会話を楽しむのもこのイベントの魅力です。

興味のある方はぜひ~!

 

Facebookの”poemdroids only”または”高山宙丸のポエムナイト”のページで詳細がご覧になれます。

”poemdroids only”

https://www.facebook.com/poemdroidsonly/

”高山宙丸のポエムナイト”

https://www.facebook.com/events/916773168400154/

 

ヒロ

Vegan Pudding & Co. ヘッドシェフ、ビーガン料理人。ペスクタリアン

2007年より4年半、夫のソラとバックパックでアジア、ヨーロッパなどを旅する。オーストラリアでソラがビーガンになったことを機にビーガン料理を日々研究するようになる。2012年に旅を終えバンクーバーへ移住。地元のベジタリアンレストランのキッチンで3年働いたのち、2015年よりソラと共にVegan Pudding & Co. を立ち上げる。料理人としては調味料など1から創作することを得意とし、詩人ソラの朗読会をはじめ各種イベントなどで料理の腕をふるう。

About The Author

Hiro
Vegan Chef

2007年より4年半、夫のソラとバックパックでアジア、ヨーロッパを放浪。ソラがビーガンになったことを機にビーガン料理を日々研究するように。2012年にバンクーバーへ移住。ベジタリアンレストランのキッチンで3年働いたのち、2015年よりソラと共 にVegan Pudding & Co. を立ち上げる。調味料など1から創作することを得意とし、詩人ソラの朗読会をはじめ各種イベントなどでも料理の腕をふるう。

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